呼吸(いき)するように愛してる
朝食・昼食の準備もさせてほしいと、匠くんに言ってみたら、案の定、渋い顔をされた。

それでも「無理はしないから!」と、ウルウルした瞳で食い下がったら、「なら、朝食の方だけ」と許可がもらえた。

今は夕食の時に、次の日の簡単な朝食の準備もしている。

掃除は、匠くんが帰ってくる前に、玄関やリビングを軽くしている。

じっくりお掃除ができるのは、やっぱりお休みの日だ。

洗濯も、匠くん一人だから毎日する程ではない。一度は、匠くんが洗濯機を回したようだ。

ワイシャツは、クリーニングに出しているみたいだけど、家で洗濯をしてもいいと思う。うちは、そうしている。そりゃ、仕上がりはクリーニングの方がきれいだけど、毎日の事だから料金もバカにならないと思う。

ワイシャツのアイロン掛け、不器用な私は下手くそだけど、お父さんのワイシャツで、少し前から練習させてもらっている。

今度洗濯物が溜まっていたら、洗濯しちゃおうと思っている。

何事も、事前の許可を匠くんからいただくのは難しそうなので、こうなったら実力行使だと決めた。

匠くんと離れている間、どうしても弱気になってしまう私がいた。

それを思うと、今の私は、どうしてこんなに匠くんに対して強気に出られるのだろう……?

『強気』と言うより『ウルウルした瞳でお願い』の方が合ってるけど。

頭の中であーだこーだと考えていても、匠くんの顔を見たら、全部が吹っ飛んで、私の素直で強い想いだけが残ってしまった。

匠くんが、好き。

匠くんの傍に、いたい。

「好き」なんて二文字では、簡単に言い表せない気さえしている。

んーん、「好き」が簡単な言葉ではない事も、ちゃんとわかっているつもり。

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