呼吸(いき)するように愛してる
須賀さんと、きちんと一度は向き合わなければ、許してもらえない気がする。

そう決心して、逃げたくなる気持ちを奮い立たせる。

“食事”て言ってたのに、お酒を飲む事になりそうだ。行くお店がそういう店だし、「できれば、車で来ないで」と、須賀さんに言われたし。

須賀さんに「食事に行くのは、昼間と夜、どちらがいい?」と訊かれた。

昼間に会うと、長時間一緒にいる事になるかも……そう思って「夜がいいです!」なんて答えたけど。

市内の繁華街にあるお店を予約したと言われ、「しまった…!」と後悔した。

きっとこれも、須賀さんの想定内ではないかと思う。

須賀さんが決めたお店なら、きっと素敵な所に違いない!次はみちるちゃんと行くように、じっくり下見をしよう!

そんな風に開き直る事にした。……いつもこんな事、言ってるよね。成長のない私。……ハァ……

今回は、ちゃんと匠くんにも話した。ただし、「みちるちゃんと飲みに行く」と言ったけど。

須賀さんと二人で飲みに行くなんて言ったら、「ダメ!」て言われそうだから。



午後六時五十分。

須賀さんとの待ち合わせ場所に到着。いつものように、お母さんに送ってもらう。

「みちるちゃんは、迎えに行かなくてよかったの?」

お母さんにも、みちるちゃんと飲みに行くと言ったから、当然そう聞かれる。いつもだったら、みちるちゃん家に迎えに行ってから、送ってもらうから。

「あ~、今日はいいの!みちるちゃんの職場の人に赤ちゃんが生まれて、お祝いを職場の人と選びに出かけてるから」

こう言われるだろうと思って、事前にみちるちゃんに相談していた。

不自然には、ならなかったはず。みちるちゃんが、出産祝いを選びに行ったのも本当だし。ただし、その後に会うのが私じゃなくって、彼氏のリュウさんだったりするだけ……

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