呼吸(いき)するように愛してる
「初めてのエッチ!」

ボッ!と一瞬で、みちるちゃんの顔に火が付いた。落ち着かない動きで右手を伸ばし、お水が入ったグラスを持つとゴクッと一口、お水を飲んだ。

「はっ!……はっ、初めての、エッチ!?」

上ずったみちるちゃんの声は、予想以上に大きくて本人がびっくりした後、慌てて声を潜めた。

私はみちるちゃんの顔を見て、コクリと大きく頷いた。

「やっぱり、痛かった?…何か、気を付けるような事、ある?」

私の真剣な問いに、みちるちゃんの視線はキョロキョロと忙しなくさまよう。

冷静に物事を受け止め判断し、いつも的確なアドバイスをくれるみちるちゃん。

そんなみちるちゃんの弱点?とでも言えそうなのが、この手の話だ。

それがわかっているから私も、みちるちゃんの初エッチの話はあまり深くは聞かなかった。

……まっ、何を聞きたいのかも、よくわからないんだけどね。

ここ二日程、本屋さんに行ったり、ネットを検索したりして、初エッチに対する不安みたいなものを解消しようとしたのだけれど……

ざっくり書かれすぎていると、何の事だかわからないし、細かく書かれすぎても、私の許容範囲を越えてしまって、まともに見られない。

結局、よくわからない。肝心な所が、ぼんやりしている。

みんな、すごいな!……恥ずかしくなかったの?怖くなかったの?不安じゃなかったの?

……私ってば、ほんとにお子さま!

その事ばかりが頭の中をグルグルして、匠くんに対して、挙動不審になりそうだ。……もしかして、もうなってる?

私の意識しすぎ!落ち着け!……そう思うんだけど。

みちるちゃんを見つめて、一歩も引かない私に、みちるちゃんは覚悟を決めたようだ。

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