呼吸(いき)するように愛してる
一人でそんな妄想をすれば、苦手な掃除も鼻歌混じりでこなした。

匠くんが引っ越してきて少し経った頃、お休みの日に匠くんの溜まっていた洗濯をした。……匠くんに無断で。

洗濯機が止まり、干す為に洗濯カゴに移していた時、匠くんに見つかった。

「美羽…何してる?」

匠くんに低い声で聞かれ、「お洗濯!」と元気よく掲げた洗濯物が、匠くんのボクサーパンツだった……

「「っっ!!」」

無言で匠くんにパンツを取り上げられ、「今日は帰りなさい」と静かに言われたのが、逆に怖かった。

でも、今日は大丈夫!“彼女”になったんだから、ちゃんと許可は取りました!渋々だったけど。

洗濯物を全部干し終わったら、お昼の十二時を過ぎていた。

「お腹空いた……」

ほとんど休みなく動いていたから、さすがに疲れた。

自宅に戻ると、昼食は簡単に準備できるものにした。

インスタントの塩ラーメンにしよう。……ちょっとは栄養も気にして、モヤシやキャベツなど有り合わせの野菜と、ウインナーを具にした。

うっすらと額に汗をかきながら、一人でラーメンを啜る。

少し前だったら、休日のお昼にこんな風に一人でラーメンを啜っているなんて、虚しい気持ちになっていただろう。

でも今日は……匠くんと自分の為、忙しく働いた後の昼食だと思えば、全然虚しくない。

昼食の洗い物した後、リビングのソファーに座ってファッション誌を見る。

匠くん、何時頃に帰ってくるのかな……訊いてみようかな?……早く帰ってきてって言ったら、急かしているみたいかな……でも、早く会いたいな。

そんな事を考えながら、たっぷりと休憩した。

十五時前になり、干していたお布団を入れて、新しいシーツをかける。

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