呼吸(いき)するように愛してる
「そのママも、美音も。兄さんだって、みんな心配してる!美羽は、コウん家に向かっただろうって事で、僕がこっちに探しに来たけど、美音と兄さんも、手分けして他も探してる。そのママも行くって言ったけど、美羽が帰って来た時の為に、家に残ってもらった」

「……ごめんなさい!……」

止まったはずの涙が、また溢れてきた。

イケナイ事をしたのは、わかってた。みんなに、心配をかけてしまった事も……

改めて匠くんの言葉を聞いて、匠くんの顔や首筋に、たくさんの汗が流れている事に気付いて……

匠くん、きっとここまで、走りながら探してくれていたのだろう。

要お兄ちゃんやお姉ちゃんも、私の事、こんな風に探してくれてるのかな……

お母さんはきっと、お家の中をウロウロと歩き回っているんだろうな……

そう思ったら、「ごめんなさい!」て気持ちと、みんなに「会いたい!」て気持ちでいっぱいになって、涙まで溢れてしまった。

匠くんが、指で私の涙を拭ってくれた。

「どうして、わたしがコウくん家にいったってわかったの?」

自分でも涙を拭きながら、気になった事を聞いてみた。

「美音の推理だよ」

「えっ!?お姉ちゃんの?」

匠くんは、コクンと頷いた後、視線を下ろした。

「どうして、裸足?」

「あっ…こゆびがいたくって……」

私も、自分の足を見ながら言った。

「靴擦れか…これは、痛そうだな」

匠くんは私の足をジッと見た後、私の腰の辺りを持って抱き上げた。

「たっ、匠くんっ!?」

突然の事にびっくりした私は、匠くんの首にしがみつく。

「とりあえず、そこのベンチに座って話そう」

私を抱き上げて、スタスタとベンチに移動する。匠くんに、こんな風に抱っこされたのは久しぶりかも……恥ずかしいような、嬉しいような。

< 23 / 279 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop