呼吸(いき)するように愛してる
美羽の好きな物、見ればピンとくるのに……

幼なじみの誕生日に、スイーツをプレゼントしたいんだけど…そんな事を話したら、彼女がいくつかオススメのショップを教えてくれた。

一緒に何ヵ所か行って、その時はマカロンを選んだ。色がカラフルで、食べてもおいしかった。美羽の笑顔が、思い浮かんだ。

彼女が美羽の写真を見たいと言ったから、なぜか母さんが定期的に送ってくる美羽の写メを見せた。

「可愛い~!…て、男の子?女の子?」

背が伸び始めて、さらにスラリとした美羽は益々性別不詳になっていた。

「女の子なんだ……背中に、羽でも生えてそうなくらい透明感がある、きれいな子ね」

彼女が赤い唇で艶やかに微笑んだ。

……だろう?美羽は、天使みたいにきれいだろう?

心の中で、そう呟いていた。

それからは、美羽の誕生日プレゼントのスイーツはその時付き合っていた女の子や、仲良くしていた女友達に相談するようになった。

やっぱり、こういう事は女の子の情報の方が確実だ。

そして、なぜかみんな美羽の写真が見たいと言う。母さんからの写メを見せると「可愛い!きれい!」と、異口同音に言う。

俺の美羽は、可愛いだろう?きれいだろう?

口には出さないそんな思いを抱きつつ、内心は得意げに美羽の写メを見せていた。

……俺は美羽の保護者か!?…と、自分にツッコミをいれる。

大学生の時、告白してきた女の子何人かと付き合ったけど。みんな半年ぐらいすれば「匠くんの気持ちがわからない」と、これまた異口同音に言って、俺から離れていった。

俺は彼女の事を束縛しなかった。……イヤ、執着がなかった、と言った方が正しいのかもしれない。

何も思わない相手と付き合っていた訳ではない。確かに、好意は持っていた。

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