呼吸(いき)するように愛してる
保育園でも男子の友達はいたけど、なんとなく苦手だった。

匠くんや要お兄ちゃんがすぐ傍にいるせいか、同い年の男子がひどく子どもっぽく見えた。

……同じ子どもの私が、言える事じゃないのは、よくわかってるけど。

だって男子ってば、すぐにからかってくるんだもん!

このくせっ毛の事も、よく男子達にからかわれた。

「「「美羽のあたまはクルクルパーマ~」」」

変なふしをつけて歌われた。

「ちがうもん!美羽のあたまはクルクルパーマじゃないもんっ!」

唇を噛みしめて、男子達を睨んだ。

癖は、それほど強くない。せいぜいウネウネと髪の毛が波打つ程度。ただ髪の毛が細いせいか、フワフワでまとまりがない。

「美羽のかみのけ、クルクルじゃないもん!……ウネウネぐらいだもん!」

「なんだよ!ウネウネって。へびみたい!」

男子からの衝撃の言葉を聞く。

「ウネウネはへびじゃないもん!」

「じゃあ、へびはなんだよ!?」

焦って否定はしたけど、とっさに言葉が浮かばない。

「……クネクネ?……」

「なんだよ、クネクネって!へびはニョロニョロだろっ!」

「っ!」

わかっているなら、訊くな!なんてツッコミは、当時はできなかった。

「「「美羽のあたまはニョロニョロパーマ~」」」

さらに、ひどくなってしまった……

こんな感じで、くせっ毛の事を男子達によくからかわれた。普段のちょっとしたお惚けぶりも、からかいのネタになった。

私の言動が、さらに助長していたとはいえ、すぐにからかってくる同級生の男子達は、どんどん苦手になった。

『ヒロくん』島 広樹くんの事を、みちるちゃんがそう呼ぶので、私もそう呼ぶようになった。

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