呼吸(いき)するように愛してる
ヒロくんは、元気いっぱいの男子だった。体育では、何をしても一番か二番で、勉強もよくできて、やっぱりクラスの中心的存在となった。

みちるちゃんとは、『姉弟』のような感じだった。

みちるちゃんと一緒にいると 「みちる!」と当然のように寄ってきた。

からかわれるかも…最初の頃は、ヒロくんが傍に来るとオドオドしていた。

でも、みちるちゃんの無言の圧力もあったのか、私がヒロくんにからかわれることはなかった。それどころか、他の男子達にからかわれるのを、みちるちゃんと一緒に庇ってくれたり、みちるちゃんがいない時は、一人でも庇ってくれた。

「なんだよ!広樹!おまえ、美羽の事が好きなのか?」

ありがちなからかいにも、ヒロくんは動じなかった。

「…それは、そっちだろ?」

「なっ!?」

掴み合いのケンカになる事もあったけど、ヒロくんは一人対複数でも負けない。

「ヒロくん!」

私は、周りでオロオロする事しかできなくて……

そのうち先生に見つかって、叱られる事もあった。けど、ケンカのきっかけを話せば、私をからかった男子がその事で注意を受けるので、しばらくからかわれる事もなくなる。

「ヒロくん、ごめんね!ありがとっ!」

ヒロくんを巻き込んでしまった事が悪くって、ウルウルしながら謝る。

「気にすんな!…後で、みちるがこわいからな!」

プイ!と私から目を逸らして、ヒロくんは言った。

でも、顔がうっすらと赤くなっていて、ヒロくんは照れ屋なんだなぁと思った。

もしかして、みちるちゃんが好きなのかな……?

そんな事もあってヒロくんは、私にとって信頼できる大切な友達になった。

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