呼吸(いき)するように愛してる
保冷剤を両脇の下に挟み、時折、枕元に置かれたイオン飲料を口にした。

お母さんは、ずっと傍にいてくれた。

朝には多少熱も下がり、浅い呼吸をしながら、私は眠っていた。

午後、かかりつけの小児科を受診した。

インフルエンザの検査を受けたら、違っていて、お母さんはホッとしていた。

その日の夕方には、三十七度台前半まで熱は下がった。喉は痛いけど、頭痛は治まった。頭はまだ、ボー…としてるけど。

お姉ちゃんが学校から帰ってきたら、さっそく私の部屋にきて、お説教をされた。

「あんな寒い日に、上着も着ないで、空なんか見上げて、ボーッとしてるから、高熱が出たんだよっ!」

一気に捲し立てられて「お姉ちゃんの口、よく動くな…」と感心して見ていた。

まだ風邪が治りきっていない妹にも、お姉ちゃんは容赦ない。

「……何?あの時以上の、まぬけな顔をして……」

「……うっ!……」

そんなつもりはなかったのに、私のまぬけな顔(ひどい!)に、戦意喪失のお姉ちゃん。お説教は、あっさりと終わった。

これはこれで、よかった、のかな……?

翌朝には、すっかり熱は下がった。が、大事をとって、もう一日学校をお休みする。

昨日は、ご近所のモモちゃんが学校のプリントを届けてくれたそうで。

元気になって登校したら、モモちゃんにお礼を言わなきゃ!みちるちゃんにも、早く会いたい!話したい事もあるし……

その日は、一日ベッドの上で過ごしたけど、食事の時は、ちゃんと食卓についた。

お母さんが時々覗いてくれて、本を読んでもらったり、お話をしたり……

まだはっきりしない頭と身体で、ユルユルと過ごした。

久々の高熱は、本当に苦しかった。みんなに心配をかけたし、お母さんは急遽、二日間も仕事を休む事になった。

その中で、唯一よかったかも…と思えるのが……

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