呼吸(いき)するように愛してる
ゆっくり話せなかったとしても、せめて、匠くんに会いに来た事くらいは伝えたい……電話でしか言っていない、誕生日プレゼントのお礼だって、本当は顔を見て言いたい!
ホームページには、控え場所の周辺地図も出ているが……
「……みちるちゃん……」
思わず、すがるようにみちるちゃんを見てしまう。
「大丈夫。私がナビするから」
みちるちゃんが、微かに頷く。私は安心して、ホッ…と息をついた。
私は、地図が苦手だ。間違いなく“方向音痴”だ。初めて行く場所で、目的地に迷わずに辿り着く自信がない……
さすがみちるちゃん……そんな私の不安を、ちゃんとわかってくれていた。
「美羽、夏祭りの日は無理にしても、匠くんに、気持ちを伝えないの?」
みちるちゃんから、時折こう言われる。
ダメだったとしても、きちんと気持ちを伝えれば、次に進めるはず……と、みちるちゃんは言う。
……そう、なのかもしれない……でも、私は心のどこかで思っているんだ。
今の私は、まだ子どもだけど、もう少し大人になったら匠くんに、一人の女の子として見てもらえるかもしれない……て……
高校生になって心も身体も、かなり成長したつもりだったけど……
周りの匠くんと同い年くらいの女の人を見れば、やっぱり自分が幼く感じる。匠くんに対しては、どうしても弱気になってしまう。
「今は、まだダメ……」
私は、首を横に振る。
「そっか……」
みちるちゃんは、ゆっくりと瞬きをした。
夏祭り当日──
自転車でみちるちゃん家に迎えに行き、駅に向かう。
車だと一時間以上はかかると聞いたが、快速列車を選んで一時間かからないくらいで、夏祭り会場の最寄り駅に着いた。
この駅前から真っ直ぐに伸びた、片側三車線の大通りが、踊りの連が通るコースだ。
ホームページには、控え場所の周辺地図も出ているが……
「……みちるちゃん……」
思わず、すがるようにみちるちゃんを見てしまう。
「大丈夫。私がナビするから」
みちるちゃんが、微かに頷く。私は安心して、ホッ…と息をついた。
私は、地図が苦手だ。間違いなく“方向音痴”だ。初めて行く場所で、目的地に迷わずに辿り着く自信がない……
さすがみちるちゃん……そんな私の不安を、ちゃんとわかってくれていた。
「美羽、夏祭りの日は無理にしても、匠くんに、気持ちを伝えないの?」
みちるちゃんから、時折こう言われる。
ダメだったとしても、きちんと気持ちを伝えれば、次に進めるはず……と、みちるちゃんは言う。
……そう、なのかもしれない……でも、私は心のどこかで思っているんだ。
今の私は、まだ子どもだけど、もう少し大人になったら匠くんに、一人の女の子として見てもらえるかもしれない……て……
高校生になって心も身体も、かなり成長したつもりだったけど……
周りの匠くんと同い年くらいの女の人を見れば、やっぱり自分が幼く感じる。匠くんに対しては、どうしても弱気になってしまう。
「今は、まだダメ……」
私は、首を横に振る。
「そっか……」
みちるちゃんは、ゆっくりと瞬きをした。
夏祭り当日──
自転車でみちるちゃん家に迎えに行き、駅に向かう。
車だと一時間以上はかかると聞いたが、快速列車を選んで一時間かからないくらいで、夏祭り会場の最寄り駅に着いた。
この駅前から真っ直ぐに伸びた、片側三車線の大通りが、踊りの連が通るコースだ。