イジワル副社長に拾われました。
「どういたしまして。未来さん、ハーブティーどうぞ」
「ありがとう」
私が差し出したハーブティーを口にして、未来さんがフウッとため息をつく。
「まさか琴乃ちゃんが、リフレッシュルームでマッサージするようになるとはねぇ」
「やってる本人が一番びっくりですよ」
施術に使った道具を片付けながら、私は未来さんに笑いかける。
仕事で疲れてる航さんを見て、少しでも体を癒す手伝いが出来ればいいなって思い始めた私は、リフレクソロジーの講習を受けることにした。
そして資格を取得したこの春から、香月化粧品の本社ビル内にあるリフレッシュルームで働いている。
社員みんなが元気に働ける職場づくりを、という現社長の方針で作られたこの施設は、香月で働く社員なら誰でも利用できるので、未来さんも空き時間に簡単なマッサージを受けに来てくれたのだ。
「まあ、でも、周りの人のことを思って行動する琴乃ちゃんには合ってるのかも知れないね」
「はい。航さんにも言われました」
「航、忙しいでしょ? 帰りも遅いんじゃない?」
「そうですね。朝食を一緒に食べるくらいしか中々」
苦笑いの私を見て、未来さんも苦笑する。
「会う時間が作れないからって同棲に持ち込んだもんなあ、航。いっそのこと結婚しちゃえばよかったのに」
「そ、それは……」
「夏には籍入れるよ」
バタン、と音がして、航さんが姿を現した。
「え、そうなの?」
「ああ、その頃には少しは落ち着くだろうからって」
未来さんの横の椅子に腰を掛けた航さんが、大きく伸びをする。
「何か飲みますか?」
「ああ。未来が飲んでるのと同じでいいよ」
「はい」
「……何ニヤついてんだ」
未来さんのニヤニヤした顔を見て、航さんは怪訝そうな顔をする。
「いーえ。幸せそうで何よりです、副社長」
「うっさい。幸せなのはお前もだろうが、黒岩夫人」
未来さんと宗介さんは、つい三日前に入籍を済ませた。
どうやら三日前は、ふたりの交際記念日だったらしい。
「つか、終わったんならさっさと仕事に戻れ」
「ありがとう」
私が差し出したハーブティーを口にして、未来さんがフウッとため息をつく。
「まさか琴乃ちゃんが、リフレッシュルームでマッサージするようになるとはねぇ」
「やってる本人が一番びっくりですよ」
施術に使った道具を片付けながら、私は未来さんに笑いかける。
仕事で疲れてる航さんを見て、少しでも体を癒す手伝いが出来ればいいなって思い始めた私は、リフレクソロジーの講習を受けることにした。
そして資格を取得したこの春から、香月化粧品の本社ビル内にあるリフレッシュルームで働いている。
社員みんなが元気に働ける職場づくりを、という現社長の方針で作られたこの施設は、香月で働く社員なら誰でも利用できるので、未来さんも空き時間に簡単なマッサージを受けに来てくれたのだ。
「まあ、でも、周りの人のことを思って行動する琴乃ちゃんには合ってるのかも知れないね」
「はい。航さんにも言われました」
「航、忙しいでしょ? 帰りも遅いんじゃない?」
「そうですね。朝食を一緒に食べるくらいしか中々」
苦笑いの私を見て、未来さんも苦笑する。
「会う時間が作れないからって同棲に持ち込んだもんなあ、航。いっそのこと結婚しちゃえばよかったのに」
「そ、それは……」
「夏には籍入れるよ」
バタン、と音がして、航さんが姿を現した。
「え、そうなの?」
「ああ、その頃には少しは落ち着くだろうからって」
未来さんの横の椅子に腰を掛けた航さんが、大きく伸びをする。
「何か飲みますか?」
「ああ。未来が飲んでるのと同じでいいよ」
「はい」
「……何ニヤついてんだ」
未来さんのニヤニヤした顔を見て、航さんは怪訝そうな顔をする。
「いーえ。幸せそうで何よりです、副社長」
「うっさい。幸せなのはお前もだろうが、黒岩夫人」
未来さんと宗介さんは、つい三日前に入籍を済ませた。
どうやら三日前は、ふたりの交際記念日だったらしい。
「つか、終わったんならさっさと仕事に戻れ」