溺愛ドクターに求愛されて
「ねえ、もう一回言って。俺の事好き?」
嬉しそうな笑みを含んだ顔でそう言われて、顔が赤くなってしまう。
「き、聞こえてたくせに」
こんな所で、こんなタイミングで言うつもりじゃなかったのに思いがけずその言葉を口にしてしまった自分が恥ずかしすぎて視線をさ迷わせる私を越川先生はニヤニヤしながら見つめてくる。
「だって嬉しいし。ちゃんと俺の顔見て言ってよ」
そんな事言われても、こんな人がいる所でなんて……。
そう思った私は、まわりを見て目を見開いた。
誰も、いない……。
広い境内には誰もいなくて、あまりにも静かなその空間に私はまた不安になって越川先生の服を掴む。
そんな私を見て越川先生は眉を下げて笑った。
「大丈夫だよ。俺、ちゃんと人間だし。そんな不安そうな顔しないで。ま、でも普通ありえないよね。こんな事……」
そう言った越川先生が私の頬を大きな手で包み込む。