溺愛ドクターに求愛されて
「そうなんだ。明日はどこに行く予定?」
そう聞かれるけど、別に予定は決めてなかった。目的もない勢いで来ちゃった気ままな一人旅だもの。
今日も思いつくままここまで来たくらいだし。
「特に決めてなかったです」
私の答えに笑った裕介さんが私の顔をじっと覗きこんでくる。
「じゃあ、俺と鞍馬の方に行ってみない?鞍馬寺と貴船神社。ちょっと歩くけど神社仏閣好きなんでしょ?」
そう言われて頷く私を見て、裕介さんは嬉しそうにニコッと微笑む。
「俺も好きなんだ。じゃあ、決まりだね」
あ、決まっちゃった。でも、まあ……いいか。
鞍馬寺と貴船神社も行ってみたいと思ってたし。出会ったばかりなのに、なぜだか裕介さんといるの居心地悪くないしね。
そうしてるうちにあっという間に山を下り終わって、誰ともすれ違わなかったのが嘘みたいに人がいる事に驚く。