同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~
「よく、わからないんだもん……比留川くんの考えてること。だから……」
今日の彼とは何かがかみ合わない。
私たち、なんでこんな喧嘩みたいなことしているの?
彼の言葉にも自分の言葉にも棘があって、会話を交わすたびちくちくと胸に刺さっていく。
……もう、これ以上の痛みには耐えられない。耐えたくない。
すっかり弱気になってしまった私の胸の中は“逃げたい”という思いでいっぱいになっていた。
すう、と息を吸い、震える声で告げる。
「私……もうこの家から出てく」
その瞬間、比留川くんは目を見開きバッと布団を剥ぐと、熱のせいでぐらつく身体のままベッドから降りてきた。
「あー……くそ。違うんだ、難波。俺の言いたいのは……」
がしがしと髪を乱して頭を掻く彼を、私は静かに話す。
「いいよもう。私みたいな田舎者、もともと比留川くんとは釣り合わなかったんだもん。あ、会社では普通にするから、心配しないで。さすがにそれくらいの分別は」
「――待て。難波、田舎者って、その話……」