同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~
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「あのう……ひと晩だけ、ですよ? うちの親うるさいので」
「うん、ありがとね。急なお願いでホントごめん」
一番に私が頼ったのは、同郷の嵐でもなく、同期の理央でもなく……相談室の可愛い後輩、八重ちゃんだった。
電話をしてから彼女の住む浅草に出かけていき、ぼろぼろの顔で下町情緒あふれる街を歩いた。
彼女が実家暮らしだというのは知っていたけど、彼女以外に比留川くんとのことをぶちまけても大丈夫であろう相手が思い浮かばなかったのだ。
理央には出身地のことは内緒だし、失恋してすぐ嵐にすがるのは、なんとなく自分が許せなかった。
「しかし……すごい部屋だね」
ぐるりと四方の壁を見渡して、圧倒される。なぜなら、壁紙が見えないくらいに、アニメやゲームのキャラクターと思われる多彩な二次元イケメンのポスターがびっしりだからだ。
この家の外観は昔でいう長屋のような木造の建物だったけど、インテリアがそれを裏切りまくっている。
私も“彼ら”に恋をすれば、傷つくこともないんだろうなぁ……なんて、ちょっと思考が病んできた。