同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~
不服そうに口をとがらせる彼女は仕事中の印象より少し幼い印象で、過去に好意を抱いたあの子によく似ていた。
もしかして、化粧を落としたらもっと近づくんじゃないか? それに、さっきかすかに出た方言みたいな話し方だって、もしかしたら……。
でも、本人は“生まれも育ちも東京だ”と言っている。それが本当なら、彼女があの子なわけがないけど……。
「……なあ。俺と一緒に住まない?」
突拍子もない提案は、みちるの正体をハッキリさせるためのものだった。
毎日一緒にいれば、きっとぼろが出る。俺はそう思ったのだ。
「うん。いいよ?」
ふにゃっと笑って快諾してくれた彼女はその後なぜか全裸になりベッドで眠ってしまった。
そんな無防備な彼女をその場で食べなかった自分を褒めてやりたい。
正直体はめちゃくちゃ反応していたが、理性を総動員してなんとか堪え、目の毒になる彼女の身体には布団をかぶせて自分はリビングのソファで眠ることにした。
そして翌日、俺は早くもみちるの正体に確信を抱くことになった。
それは朝、シャワーを浴びて出てきた彼女のすっぴんを目の当たりにしたときだ。
普段垢抜けて見えるのは、化粧の力が大きかったらしい。
やっぱり、彼女とあの子は……。
かつて好きになった女性と、現在気になっている女性が同一人物であるなんて、男の俺ですら運命という言葉を信じたくなる。
しかし同時に、現在のみちるに対してのモヤモヤした感情を抱き始めた。