同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~
笑顔で答えて、私から彼にギュッと抱き着く。
彼の纏うシトラス系の香りとあたたかいぬくもりに包み込まれて、静かに目を閉じる。
このまま時間が止まってしまえばいいのにな……。
それほどに私は幸福だったのに、彼は急に体を離すと私の前で腰を落として、背中と膝の裏に手を差し込んで――。
「わっ!」
ひょい、と抱きかかえられて、体が宙に浮く。咄嗟に彼の首に腕を絡めて、落ちないようにしがみついた。
これ、お姫様抱っこ……。私も、ようやく大好きな人のお姫様になることができたんだ。
でも、彼は魔法をかけたわけじゃない。
過去も故郷もひっくるめた、ありのままの私を愛してくれた。
そんな相手に出会えることって、奇跡に近いことだよね……。
しみじみそんな想いに浸っている間に、ふわりと下ろされたのは、彼のベッドの上。
ぎしりとスプリングを軋ませながら私に覆いかぶさっていきた比留川くんは、すかさず私の唇を奪った。
ちゅ、ちゅ、と恥ずかしいくらいにリップ音を立てながら、キスの雨が降ってくる。
「ん、あ……」
その感触に寄っている間に、ブラウスの隙間から大きな手が忍び込んできた。
ウエストのくびれをなぞられるだけで、甘い吐息がこぼれる。
優しいタッチで緊張を解されながら、いつしか衣服は取り去られてしまった。
私を脱がせ終わった彼は、潤んだ視界の先で、自分のネクタイに手をかけている。
うっとうしげにネクタイを緩め荒っぽく外したかと思うと、片手でワイシャツのボタンをひとつひとつ開けていく。