同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~


「だって、癒しブレンドの情報をくれたのは迅じゃない」

「でも、実際にこの人と話したのはみちるだろ? 俺はダメなんだ、そういう接客的なものは苦手で。みちるが伝えたからこそ、この人は嬉しかったんだよ」


そりゃ、直接話したのは私だけど……。迅の力がなかったら、やっぱりこの手紙はもらえなかったと思うのにな。


「でも……」

「さすがはお客様相談室室長難波みちるだな。……あ、そうだ。なあ、ここにももう一人、ファンがいるみたいだぞ」


そう言って、ふいに迅がデスクの上のスマホに手を伸ばす。

もうひとりのファン……?

きょとんと立ち尽くす私に、椅子に座ったままの彼が身を乗り出して、とある画面を見せてくる。


「ライン……?」


相手の名前は……ささ、沙弓!? なんで沙弓さんとのラインを私に見せてくるの!

一瞬動揺しかけたけれど、その内容はどうやら色っぽいものではないようで。


【迅の会社、一次受かった!】

【へー。おめでとう。ちなみにどこに配属されたいわけ?】

【みちるさんのとこに決まってんじゃん。私、あの日みちるさんにめちゃ怖い岡山弁で叱られて超びびったんだけど、そのあとみちるさんが別人のように標準語操って仕事してるところ見て、そのギャップに惚れちゃったんだもん!】

【……おい、勝手に惚れるな。みちるは俺のだ】

【ああやだやだ。女にまで嫉妬するなんてホント溺愛バカ】


な、な、何なのこの会話……どこから突っ込んだらいいのかさっぱりだ。

とりあえず、沙弓さんに嫌われてなさそうでよかった、のかな……?


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