同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~
地図アプリで彼女のいるというバーの位置をマークしてもらい、俺は急いで着替えはじめる。
反対にウィルの方はサーフィンの準備を始めていて、彼は苦笑しながら独り言のように話した。
「わざわざジンを挑発しないで、さっさとミチルのこと頂いちゃえばよかったな。あーあ、ボクってお人好し」
けれどおそらく本気ではないであろうというのがわかったので、俺は彼の方を振り返ってひとこと。
「……もしマジでみちるに変なことしたら、この海にひとつ死体が浮くことになる」
「オー、それはゴメンだ。次のエンジェルを探す楽しみがなくなる」
そう言って大袈裟に首を振って見せるウィル。
とことん軽い奴ではあるが、悪人ってわけではなさそうだ。
旅行中に、友人くらいにはなれるかもしれない。
そんなことを思いながら海岸を後にし、俺は急いでみちるのもとへと向かった。