同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~





教えられたバーのテラス席。

テーブルに突っ伏して眠るみちるは、少女のようにあどけなくて無防備で。

同じテーブルの椅子に座った俺は、呼びかける前にしばし見とれた。

ここは海外なんだから、もうちょっと警戒心抱けよな……なんて思いつつ、顔にかかっている髪をよけてやる。

その感触に「んん」と反応し、少し身じろぎした彼女だが、また安らかな寝息を立てて眠ってしまった。


「みちる」


穏やかに呼びかけてみるが、反応はない。

まったく、どんだけ熟睡してんだか……。呆れつつもその姿を可愛く思い、ふっと笑みがこぼれる。

全然起きなさそうだし、プロポーズの予行演習でもしてみようか。

俺はみちるの安らかな寝顔に向かって、若干緊張を滲ませつつ口を開く。


「俺……さ、みちると恋人っていう関係ではもう満足できそうにないんだ。一緒に暮らしてはいるけど、もっとちゃんとみちるを守りたい。……みちるの、夫として」


これを起きている状態のみちるが聞いたら、どんな顔をするだろう。

喜んでくれるだろうか。それとも、まだ俺との結婚は、彼女の中で想像していなかったことだろうか。

どちらにしろ、俺の気持ちは変わらない。

神様の前で。そしていつもお世話になっている皆のまえで、きみと永遠の愛を誓いたい。


「だから、みちる。……俺と結婚してほしい」


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