同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~
予行演習なのに、心臓がどきどきして妙に体が熱くて、言い終えると同時に安堵の気持ちが押し寄せる。
こんなんで、本番はどうするんだろう。
みちるの瞳に見つめられて、言えなくなってしまったなんて格好悪いことになるのだけは避けないと……。
頭の中でシミュレーションを繰り返し、なんとか自信をつけてきたそのとき。
「私も、結婚してぇ! 迅のお嫁さんになりてぇんじゃ!」
ガバッと身を起こしたみちるが、いきなり大声で宣言したので、俺は口をあんぐりと開けて固まってしまった。
みちる……起きてた……のか?
しばらくぱちぱちと瞬きをした彼女は、辺りをキョロキョロ見回して、それからしょんぼりと呟いた。
「なんじゃ……夢だったんか」
なぜ岡山弁を使っているのかは謎だが、今の発言から察するに、みちるは起きていたわけじゃなく、夢を見ていたのだ。
――私も結婚したい。俺の嫁になりたいと、高らかに宣言したくなるような夢を。
「それ、夢じゃないよ、みちる」
そう声を掛けると、肩を落としていた彼女が、パッと顔を上げる。