同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~
「あれ……? 迅、いつからそこに……」
「十分くらい前かな。で、みちる、どんな夢見てた?」
「え? ええと、迅が私にプロポーズしてくれて……。でもあれ? 今、“夢じゃない”って……」
まだ半信半疑らしいみちるが、首を傾げつつ期待のこもった眼差しで俺を見た。
「うん。言ったよ。俺と結婚してほしいって、みちるに」
「ほん、と……?」
瞳を潤ませ再確認してくるみちるの頭にぽんと手を乗せ、優しく笑いかけた。
俺の言葉ひとつでそんな顔をしてくれるんだということに、胸が熱くなる。
今こうしている瞬間にも、きみと結婚したいという気持ちは膨らんでいく一方だ。
「こんな嘘つくわけないだろ。それでみちるの返事は……ああ、さっき言ってたよな」
「……っ! あ、あれは寝ぼけてたし……ちゃんと、もう一回、言わせて」
俺は頭からそっと手を離し、赤い目をした彼女の言葉を待った。
「私も、迅のお嫁さんになりたい」
みちるの答えはわかっていたつもりなのに、胸の奥からじわじわと幸せな気持ちが湧きあがった。
「ありがとう、みちる」
俺はウィルに言われた通り、わかりにくい部分のある男だと思う。かと思えば、その実溺愛体質で。
不安にさせたことも今回だけじゃないし、子供じみた嫉妬だってする。
そんな俺を選んでくれたことに、感謝の気持ちでいっぱいだ。