ヤンキー上司との恋はお祭りの夜に
アクアリウム展は市立博物館の一角で開催されていた。
前回の約束通り、谷口が入場料を支払った。
「行こうか」
背中を押されて入った展示室の中は薄暗かった。
ライトアップされた水槽を見て回るんだから当たり前といえば当たり前。
「キレイね……」
水草と言えど、こんなに沢山の種類があるんだと知った。
「あっ…エビがいる」
真っ赤なエビが青い水玉模様を背負ってる。
「こっちにはグッピーがいるぞ」
指差す方向を見る。
「ホント。可愛い」
赤とか黄色とかブルーとか。グッピーっていろんな色がいるんだ。
「おっ!メダカ」
「えっ!?白いの!?」
説明書きを見てみたら最近は黒や青までいるらしい。
「メダカも進化してるのね」
私も変わっていければいいのに。
「人間はなかなか進化しないな」
(あんたは十分してるよ…)
胸の中でボヤく。
ヤンキーっぽい格好してても、スーツ着ててもカッコいいくせに。
「はぁ…」
私は何を着ても似合わない。
派手な格好も普段の自分もキライ。
「ホタル」
名前さえもちゃんとした呼び方をされない。
私の仮装は外見だけじゃないんだ。
「何?」
答えながら近づいた。
「ほら、見てみろよ」
谷口が指差してるのは焼き物の睡蓮鉢。
その中に入れられてるのは、金魚鉢の絵で見かける水草と赤い魚が2尾。
前回の約束通り、谷口が入場料を支払った。
「行こうか」
背中を押されて入った展示室の中は薄暗かった。
ライトアップされた水槽を見て回るんだから当たり前といえば当たり前。
「キレイね……」
水草と言えど、こんなに沢山の種類があるんだと知った。
「あっ…エビがいる」
真っ赤なエビが青い水玉模様を背負ってる。
「こっちにはグッピーがいるぞ」
指差す方向を見る。
「ホント。可愛い」
赤とか黄色とかブルーとか。グッピーっていろんな色がいるんだ。
「おっ!メダカ」
「えっ!?白いの!?」
説明書きを見てみたら最近は黒や青までいるらしい。
「メダカも進化してるのね」
私も変わっていければいいのに。
「人間はなかなか進化しないな」
(あんたは十分してるよ…)
胸の中でボヤく。
ヤンキーっぽい格好してても、スーツ着ててもカッコいいくせに。
「はぁ…」
私は何を着ても似合わない。
派手な格好も普段の自分もキライ。
「ホタル」
名前さえもちゃんとした呼び方をされない。
私の仮装は外見だけじゃないんだ。
「何?」
答えながら近づいた。
「ほら、見てみろよ」
谷口が指差してるのは焼き物の睡蓮鉢。
その中に入れられてるのは、金魚鉢の絵で見かける水草と赤い魚が2尾。