嘘つき系恋心
「嗚呼、申し遅れました、私は雅ヶ丘由香様の執事...兼秘書の長谷川威月(ハセガワイツキ)と申します。由香様に頼まれてお迎えに上がりました。杏也様」
「え、あう.......え?」
慌てる杏也にくすっと笑う威月。
「慌てなくて大丈夫ですよ。それでは私は此処でお待ちしておりますのでご準備が整いましたら出発致しましょう。」
「へ.....っ?あ、はい...。あの、中に入っていてください.....っ」
それだけ言うと、素早く中へ戻り出発する準備を始める。
そんな杏也を見て新しいおもちゃを見つけたかのようにくすっと意味ありげに微笑む威月。
「ふふ.....っ。由香様の甥はとんだ可愛いお人だ.....」