愛と音の花束を
待合室のソファでは、椎名がお茶を飲んでくつろいでいた。

「……お待たせ」

「お先にいただいてます」

私が隣のソファに座ると、石浜さんがお茶を運んできてくれた。

お会計を済ませ、しばし、2人でお茶を飲みながらまったりする。

「上手だった」

「そりゃよかった」

交わした会話はそれくらい。
サロンの雰囲気のせいで、沈黙もまた心地よかった。

お茶を飲み終わり、見送ってくれる石浜さんにお礼を言って、お店を出る。



外は穏やかに晴れていて、暑くなく、爽やかなお天気。

ああ、何だか幸せだなぁ、ってぼんやり思った。

そこへ。

「昼ごはん食べに行こ」

と椎名が言った。

いつもの私だったら、
「昼ごはんはコースに入ってなかった」
とか返していたと思う。

だけどそこはほら、上機嫌なせいで。

思わず。

「うん」

と素直に答えていた。

嬉しそうに笑って歩き出す彼の姿を見て、ああ、上機嫌でいるのって、いいなぁ、と思った。





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