朝焼け
いい加減、彼女が危ない気がするので、晃の家に行く事を提案する。



薫が寝起きの由美は怖いんだよ、とか言いながらも由美に電話をかける。




話はとんとん拍子にまとまり、晃の家に行く事になった。



良かった。


これでもう。



ヘンな気分にはならないだろう。



薫の耳に昨日俺があげたピアスがついているのが目に入った。



「変かなぁ??」



とか薫が愚問を聞いてくる。


似合わないワケが無い。



可愛い子は何つけても可愛いんだから。



「変じゃない!!むしろ…可愛い」



妙に力が入る。




落ち着け、俺!!!



と。



薫がまた抱き付いてきた。



抱き締め返してはみたモノの。



本当にこれ以上2人っきりだと危ないのは薫なんだぞ!!



目を合わすな、俺。



キスしちゃいそうだから。



「さ、さぁ、行こうか!」


うわずる声で言う。




本当に、


誰でもイイとかじゃなく。


薫とキスしたい。



でも。



俺、来年はフランスに行くんだ。



大事にしないと。
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