狼な彼と赤ずきん
私は祈りながら、ふとアドランにもらった小瓶の存在を思い出した。



「騎士さん、これが何か分かりますか?」



「それは……」



彼は小瓶の中の液体をまじまじと見つめ、それからあっと声を上げた。



「それは、千年前から伝わる秘薬です!今はもう調合できる薬師が一人しかいないのだとか……邸宅が買えるくらいの高級品ですよ!さあ、彼に飲ませてあげてください、早く!」



アドランが、そんな貴重なものをくれただなんて。


あのいじめっ子の彼が、こうなることを見越して気を回してくれたの?
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