狼な彼と赤ずきん
幸せでおかしくなってしまいそうなくらい愛し合って、私はベッドの上でぐったりと横たわっていた。


そんな私に、狼は渡したいものがあるという。


サイドテーブルの引き出しをあさって、彼が取り出したのは小さな木箱だった。



「これ、何……?」



「さあな」



「さあなって、何よ」



「いいから開けろ」



半分怒ったような口調の狼に驚きながら、私は恐る恐る箱を開けた。



その中には、木を彫ってできた可愛い指輪が入っていた。



「狼さん、これって」



「いちいち質問してんじゃねえよ。この指輪をやるから俺のものになれって言ってんだ」



「狼さんの、もの……」



「だから!」



いらだたしげに、狼が声を荒げる。



「俺の嫁になれってことだよ!」
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