背番号6、最後の青春
…気のせい、という可能性も十分あり得たから、ハーフタイムにはあえて足のことは言わず後半の動きを見ていた。
やはり、なんか引っかかる。なんて言えばいいんだろう、弘也らしくないというか。
「…裕翔、弘也って調子悪いのかな。なんか思うように動けてないみたいだけど」
2点も決められた後半戦。裕翔にふとそう尋ねてみた。
決められた2点のうちの1点は、弘也のミスが招いたと言っても過言じゃない。
いや相手は強豪校だし、弘也がいつも全くミスらないわけではない。
ただ、うまく言えないのだが、ミスり方が弘也らしくない。
弘也なら絶対にしないようなミスをしたのだ。
裕翔はフィールドにいる弘也をジッと見たあと、「確かに」と呟いた。
「弘也にしては珍しいミスしてるよな。まあでも、そういう日もあるだろう」
…やっぱり、足を引きずっているように見えるのは俺だけらしい。
続けて裕翔が放った「疲れてるんじゃない?」の言葉が、それを教えてくれた。