背番号6、最後の青春
「疲れてる、のかな」
終始弘也の動きだけを見ていたが、やはりどうしても弘也が足を痛めているように見えてしまう。
…こりゃあ本人に直接聞くしかないな。
そう決めて、試合が終わり給水に歩いてきた弘也の元に駆け寄る。
「真矢、どうかした?B戦に出るんだろ?」
キョトンとして俺に尋ねてくる弘也を見る。
菜乃ちゃんの用意していたタオルで汗を拭う弘也は、確かに左のももをおさえていた。
「そこ、どうかした?」
弘也のおさえる場所を指差す。
弘也は少しの間キョトンとした後、自分の左足を見てから「ああ」と笑った。
「筋肉痛かな。試合やり始めたあたりからなんか痛くてさ」
やになっちゃうよな、と付け足した弘也。
へらっとして何でもない様子でいて、安心した。
…筋肉痛。確かにそうかもしれない。ったく、弘也はいつも頑張り過ぎなんだって。
「筋肉痛か。無理はすんなよ」
俺が言うと、弘也は満面の笑みを浮かべて「おう」と短く返事をした。