おためしシンデレラ
莉子もすぅっと息を吸い、口を開く。
「申し訳ありませんでした。取り乱していたとはいえとんでもないことをしました」
「・・・・・とんでもないこと?」
頭上から聞こえる声に険が混ざる。
「・・・・・あんな目に・・・・・あったのも自分のせいで・・・・・社長に縋ってあんなこと・・・・・」
三村は黙っている。
「あの夜のこと・・・・・は忘れて・・・・・いただけると」
頭を抱えこまれていた手が離れて、三村の香りだけが莉子のそばに残った。
寂しいなんて思ってはいけない。
ただ動転して、身体を重ねたことに意味を探してはいけない。
「マメ、おまーーー」
ドアをノックして入ってきた穂村に三村の言葉が遮られる。
「おはようございます」
穂村が後ろに誰かを伴って入ってきた。
背は170cm足らずだろうか、肩甲骨にかかるくらいの艶やかな黒髪、彫りの深い小さな顔には睫毛の長いくっきりとした二重の瞳、高い鼻梁、ぽってりとした官能的な唇がバランスよく配置され、スタイルも見事な8等身だ。
『公私共にパートナー』だ。