おためしシンデレラ



紹介されなくても分かった。

グレーのパンツスーツにインナーの黒いレースのブラウス。すごく似合っている。

私生活では言わずもがな、わたしみたいなちんちくりんと違ってビジネスの場でも三村の横にいてもさまになる女性。


「今日から働いてもらう一条真歩(いちじょうまほ)さん」


穂村がにこやかに紹介する。

「一条真歩です、よろしくお願いします」

綺麗な笑顔。
三村に差し出した手は白く、指先まで美しい。

「社長の三村だ」

握手をする2人を見ながら、莉子はぼんやりと1枚の絵のようだなと思った。

三村に目で促され、莉子も慌てて挨拶をする。

「豆田莉子です、よろしくお願いします」

「色々教えてくださいね、よろしくお願いします」

確か莉子より1つ年上だったはずで、秘書には勿体ないようなキャリアなのに腰が低く感じが良い。


「豆田くん、ちょっと」

三村の留学先と真歩の卒業した大学は同じだったらしく、2人がその話を始めたとき穂村に外に出るように言われた。
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