おためしシンデレラ
「良かったね。早速婚活始められそうやないか」
「・・・・・課長・・・・・」
若干涙目で睨む。
「結婚しても仕事は続けてくれよ。あのオレ様社長を上手く捌けるのはキミだけなんやから」
絶対にヒトゴトやと思って楽しんでやがる。莉子の心の内で怒りが風船のように膨らんでいった。
「いいですよ!結婚しても続けますよ!けど子供は最低でも5人は産みますからね、きっちり産休も育休も取らせていただきますからお願いしますね!!」
青ざめた課長を置き去りに、莉子はそのまま退社した。
翌朝。
いつも通り出社した莉子のデスクの上に見慣れない封筒が置いてあった。
中身を確認してみると、釣書というシロモノ。ご丁寧に莉子のも後で書いて届けるようにとメモ書きまでついている。
常務・・・・・本気やったか・・・・・。
ってかあのおっさん、どんだけ早く出社してるんだとつい悪態をつきたくなる。
しかも仕事も早い。
ハラリと封筒から出てきた写真は可もなく不可もないメガネをかけた男性のもの。