潮風とともに
「まぁ、もし万里江が出てきたら、私が話を聞くから。安心なさい。
さ、今日は10時から打合せが入っていたわよね?
休みあけ、キツいかもしれないけどよろしくね。
定時で上がって飲みにいくわよ!」
彩花さんに背中を叩かれて、
私は元気に返事をすると、会議室を二人であとにした。
……ん?なんかフロアーが騒がしい。
「っだから!瑠碧さんはどこにいるのかって聞いてるのよ!!!!出しなさいよ!!!」
あれは万里江の声??
私と彩花さんら顔を見合わせて合わせた。
「瑠碧、あなた会議室に戻りなさい。中から鍵を必ずしめて。すぐに弁護士も呼びなさい。あなたのお兄さんなんでしょう?」
そう言って私を会議室の方に押してから彩花さんはフロアーに入っていった。
私はすぐに会議室に入って鍵を閉めると、お兄ちゃんに電話をかける。
数回のコールのあとにお兄ちゃんの声が聞こえた。
「もしもし、お兄ちゃん。万里江が会社で暴れてる。
なんか内容証明が届いた翌日から欠勤してたみたいだけど、私が今日からってこと知ってるから来たみたい。
どうすればいい?上司の計らいで隠れてるんだけど。」