潮風とともに
「いらっしゃーい!!波瑠の母です。
どうぞ、あがってー!」
お母さんに案内されて居間に通された。
「あの、これお土産です。みなさんでとうぞ……」
わたしがおずおずと手渡すと、ぱぁっと明るく笑ったお母さんは優しく微笑んで受け取ってくれた。
あっ、笑った顔が波瑠とソックリ。。。
波瑠はお母さん似なのかな?
私が波瑠に言われて座ると、お母さんがお茶をだしてくれた。
「今日着いたんでしょう。疲れたんじゃない?
お父さんももう来るから待っててね。」
そう言うとケーキまで置いて立ち上がった。
すると、廊下を歩く音が聞こえてきたと思ったら、
波瑠にそっくりなダンディーな男性が現れた。
波瑠が年を取ったらこんな感じになるのか……
私がぽーっと見ていると、少し苦笑いをしたその男性が波瑠の前に座った。
私はハッとして、いずまいを正した。
「瑠碧さんだよね?波瑠の父です。よろしくね?」
っ!やっぱりお父さんだよね。
波瑠はお父さん似なんだ……かっこいい。。。
「は、はじめまして。重田瑠碧です。よろしくお願いします」
私はそう言うと、ゆっくりと頭をさげた。
「いやーうちの息子がこんなに美人を連れてくるとは思わなかったよ。なぁ母さん!母さん、こっちに来て座りなさい!!」
お父さんがキッチンにいるお母さんに声をかけた。
お母さんはお父さんにお茶を置いて隣に座ると、
ニコニコとしながら私を見つめる。
恥ずかしくなって俯くと、
「母さん見すぎだろ。」
波瑠にそう、言われてもなお、みつめてくる。
「だって!波瑠の彼女よ?28年間女の子おの字もなかった波瑠が、こんなに美人な娘を連れてくるなんて!
しかもミキの話によれば性格だっていいって言うんですから、嬉しくて!!!!」