潮風とともに
お母さんの勢いに若干押されぎみになっていると、
懐かしい声が聞こえてきた。
「いらっしゃーい!瑠碧ちゃん、久しぶり!」
そう言ってミキちゃんが居間に入ってきた。
「ミキちゃん!久しぶりだね!元気にしてた?」
私は二ヶ月ぶりの再開に嬉しくて声をかけた。
「元気にしてたよー!お兄ちゃん、とうとう連れてきたんだね?それで?いつ、入籍するのさー」
ミキちゃんがニヤニヤしながら波瑠を見つめる。
お母さんがまた、ぱぁっと顔を明るくして波瑠を見るので、波瑠が照れながら話し出した
「俺、瑠碧と結婚する。前月重田のご両親にも会って挨拶もしてきた。向こうのご両親もいつでもいいって言ってくれていて……」
波瑠が口ごもると、
「そうなの?あんた、挨拶に言ったとは聞いていたけど、何も言わないから不安だったのよ。あんた無愛想だし、そらなのに無口だから……」
お母さんに貶されまくる波瑠がいたたまれない。
「うるせーよ。……それで、出来れば早めに入籍する」
今まで一言も発しなかったお父さんが口を開く
「そうか。覚悟を決めたんだな。
お父さんたちは、お前が真面目なのも分かっているから反対はしない。付き合ってまた二ヶ月だろうが、時間なんて関係ないとも思う。
瑠碧ちゃん、君はそれでいいの?」
波瑠のお父さんが、優しくこちらに話をふってきた。
「はい。私が波瑠と一緒になりたいんです。家族になりたいんです。」
私がハッキリとお父さんの目を見て言うと、お母さんが何故か涙を流した。