潮風とともに


赤嶺さんも同じなのか先ほどから一言も話さずに料理に手をつけている。


「瑠碧ちゃんだっけ?こいつ、喋らないからつまらないんじゃない?」

ヤスくんがそうめんチャンプルーをテーブルにおきながら話しかけてきた。

そんなヤスくんをめんどくさそうに見やった赤嶺さんは
「うるせーよ。」と小さく呟いた。

そんな姿が面白くて私は小さく笑ってしまった。


何故か視線を感じて目線を上げると、目を見開いて固まる赤嶺さんとヤスくんが視界に入って、思わず首をかしげた。


「つまらなくないよ。料理は美味しいし、美穂と弘人くんの話聞いてるの面白いから。」

私がヤスくんにそう、答えると

そっか。と呟いて顔をあかくしたヤスくんはそそくさと仕事に戻ってしまった。


そんなヤスくんの後ろ姿をみて、不思議に思っていると、

「瑠碧は自覚なしの天然小悪魔やからね。この可愛い微笑みに赤嶺さんも落ちたんちゃう??」

そう、美穂が赤嶺さんに言う。


「なっ!ばっっ!!」

言葉にならない声を真っ赤な顔で発して俯いた赤嶺さんを弘人さんが肘でつついたりして遊んでいた。


「赤嶺さん、どないしたん?酔っぱらったん?」

私が心配して除きこむようにして言うと、益々顔が赤くなって俯いた。


「美穂、どうしよう!ウーロン茶頼んだ方がいいかも!」

私が慌ててヤスくんに、ウーロン茶を頼むと弘人くんがブッとビールを吹き出しそうになって慌ててタオルで拭いていた。
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