潮風とともに
「なぁ、ダーツする?」
そう隣からぼそっとした声が聞こえて、驚いて振り向くと、
赤嶺さんがこちらを見つめていて、思わずやったこともないのに頷いてしまった。
さっと赤嶺さんが立ち上がって歩きだしたのを見て、私は慌てて後をおった。
「すごい!!!!赤嶺さんすごく上手い!」
赤嶺さんはさっきから真ん中に近いところばかり。
私はというと、全くで。。。
的に当たれば良い方。
私が褒めると嬉しそうにはにかんだ赤嶺さんに思わず見惚れてしまった。
こんな表情もできるんだ……
もっと色んな顔が見たい……
って!今日会ったばかりなのに、私、おかしい。
沖縄パワーってすごい……
リゾート地やから、心が開放されてるんかな。
そう、思いながら的を目掛けて投げるもののやはり全く。
そのとき、ふわっとスパイシーな香りに包まれたかと思うと、後ろから抱き締める様な格好で赤嶺さんが私の背中にぴたりの体をつけ、右手を握ってきた。
左手は私のウエストに置かれ思わず固まってしまった。
「投げる時のポーズ、こうしたほうがいい。」
赤嶺さんは回りが騒がしいからか、耳元に唇を寄せて話す。