潮風とともに
さぁ、部屋に帰ってシャワーでも浴びようかな。
「なぁ、部屋まで送る。」
私と一緒に二人を見送っていた赤嶺さんがボソッと呟いてフロントへと歩いて行くのを慌てて追いかけた。
フロントで鍵をもらって、コテージへと歩いていると、
波の音が聞こえて、その優しい音に心が癒された。
「こんなに綺麗な海が近くて本当すてきな所。」
私が小さく呟くとちらっとこちらを赤嶺さんが見たのが気配で分かった。
「ビーチ、夜も明かり着いてるから行く?」
足を止めて赤嶺さんがビーチに続く道の方を見たので、私は頷いた。。
砂浜を二人で歩いていると、波の音だけが聞こえてきて、大きな温かい何かに包まれているような気がして安心した。
二人で、少し灯りの届く砂浜に座り真っ暗な海を見つめる
何も話さないけど、この空気が好きだと思った。
それはやはり、赤嶺さんが出す雰囲気からなのか、何なのさ分からないけど。
「明日、仕事大丈夫?ごめんね、付き合わせて……」
「明日は休みだから大丈夫。」
「そっか。じゃあ赤嶺さんも一緒に観光しよ?」
私が赤嶺さんの方を見て言うと、
「…………波瑠。」
ん?はる?
私が何のことか分からずに固まっていると、
ちらっとこちらをみた赤嶺さんが、もう一度言った。