潮風とともに
「波瑠でいい。弘人やヤスは下の名前だったし。」
そう言うとまた海へと視線を戻した。
何故かその横顔が可愛くてふふっと笑ってしまった。
「笑うな。。。」
もっと、顔を赤くした波瑠くんに、胸が温かくなる。
「分かった。波瑠って呼ぶ。波瑠も瑠碧でいいよ。」
波瑠は二人きりだと言葉数は少ないけど、聞けば答えてくれるし、たまにはにかんだように笑ってくれる。
本人いわくあまり女性が得意ではないらしいし、
信じられないけど、今まで付き合ったこともないという。
こんなにイケメンなのに???
って驚いたら今まで付き合うとか恋愛に興味がなくて、趣味のサーフィンとスキューバばかりしてきたと話してくれた。
私だって付き合ったのは剛だけだし、あんまり恋愛偏差値は変わらないか。
そんな事を考えていると、
「なぁ、瑠碧のフラが見たい。」
さっき趣味の話になったときに、フラダンスを小さいときからやってると話していたけど、
恥ずかしいかも。
たった一人の人の前で踊ったことなんて、おばあちゃんやお母さんしかない。
「そんなに上手くないかもしれないけど、、、」
私がうつむいて言うと、砂浜に置いていた私の手に波瑠の手が重なった。
「それでも見たい。」
そう、真剣な顔で言われると断れない、、、