拗らせ女子に 王子様の口づけを
「野々宮主任。俺、早川に告白しました」
顧客と待ち合わせた設備ショールームまでは車で30分ほど。
行きの車では仕事の打ち合わせをしながら車中を乗りきった。
2時間ほどの打ち合わせを終えて会社へ戻る車中はピリピリとした空気が漂い、運転をしている三矢が徐に俺に視線を流して冒頭の台詞を言った。
「………………だから?」
ストレートに投げてきた台詞に仕事で抑え込んでいた苛立ちが再び灯る。
「俺、本気です。報告だけしておきます」
「沙織と付き合ってるのか?」
「気になります?」
三矢が煽る。
「何が言いたい?」
クッ、と笑いながら「別に」と前置きして
「付き合ってませんよ。まだ」
と続けた。
「俺は、早川が好きです。大事にしたいし甘やかして守ってやりたい。
見守るだけじゃなくて俺はあいつの隣に立ちたいんです」
三矢の挑戦的な台詞に眉間に皺がよる。
俺にどうしろって言うんだ。
「本当に早川の事を妹としか見れないんだったら、もう解放してやってくれませんか?何があっても、どれだけ時間がかかっても俺が、支える」
解放?
沙織を……?