拗らせ女子に 王子様の口づけを
「で?知り合いなの?」
環が横から口を出す。
「幼馴染みなんです。実家が近所で親同士が仲が良いので、覚えてないけど、産まれたときから一緒です」
「そうそう。サオは俺の妹みたいなもんだ」
反対側の三矢がホッと息を吐く。
だから、あの言い方か。
「私は好きなんですけどね」
ガチャンと、箸を落とす音がする。
「「「えっっっっ!?」」」
前からも驚いたように目を見開かれる。
「クククッ。俺も好きだよ」
「もう。いっつもそれなんだから。三矢?大丈夫?お箸貰ってきてあげようか?」
固まったままの三矢に声を掛ける。
「い、、、いや。平気」
「そう?ご馳走さまでした。すみません、私、午後からカーテンの『カタオカ』の秦野さんが来るんです。準備もあるので先に失礼します。三矢?ごめん先に行くね」
「あ、、、あぁ。俺ももう行く」
ガタリと椅子を引き、三矢は先に食器を戻しに行く。
「じゃあ、奏ちゃんまたね?」
ニッコリ笑って手を降る。
「沙織、今日久しぶりに飯行こうぜ。又連絡する」
「本当?嬉しい。定時で終わらせるから連絡してね」
ペコリと頭を下げて社食から出る。
あの机だけ無駄に顔面偏差値が高かったな。何処を見ても目の保養だったわ。
うふふ。
途中から追い付いてきた三矢とオフィスに戻る。何か言いたそうな顔をしていたが、気づかない振りをした。