拗らせ女子に 王子様の口づけを


「で?知り合いなの?」


環が横から口を出す。


「幼馴染みなんです。実家が近所で親同士が仲が良いので、覚えてないけど、産まれたときから一緒です」

「そうそう。サオは俺の妹みたいなもんだ」

反対側の三矢がホッと息を吐く。
だから、あの言い方か。


「私は好きなんですけどね」


ガチャンと、箸を落とす音がする。


「「「えっっっっ!?」」」


前からも驚いたように目を見開かれる。


「クククッ。俺も好きだよ」

「もう。いっつもそれなんだから。三矢?大丈夫?お箸貰ってきてあげようか?」


固まったままの三矢に声を掛ける。


「い、、、いや。平気」


「そう?ご馳走さまでした。すみません、私、午後からカーテンの『カタオカ』の秦野さんが来るんです。準備もあるので先に失礼します。三矢?ごめん先に行くね」


「あ、、、あぁ。俺ももう行く」


ガタリと椅子を引き、三矢は先に食器を戻しに行く。


「じゃあ、奏ちゃんまたね?」


ニッコリ笑って手を降る。


「沙織、今日久しぶりに飯行こうぜ。又連絡する」


「本当?嬉しい。定時で終わらせるから連絡してね」


ペコリと頭を下げて社食から出る。
あの机だけ無駄に顔面偏差値が高かったな。何処を見ても目の保養だったわ。
うふふ。

途中から追い付いてきた三矢とオフィスに戻る。何か言いたそうな顔をしていたが、気づかない振りをした。




< 21 / 162 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop