審神者、始めました
 歩『あの、審神者や付喪神って?』
 笹「審神者は、ある物体を人として具現化できる人間。付喪神は、ある物体から具現化された神だ」
 そんな、とんでもない話を飲み下せる程、私は柔軟な頭脳を持ってない。それに大学での学業も気になる。
 笹「その中でも君は、最強の付喪神たる刀剣男士を顕現できる程の霊気と神気を持ってるんだ」
 歩『・・・因みに、大学での学業は?』
 笹「心配しなくていい。海外に留学すると説明しよう。大学での課題等は、その都度で送るよ」
 それならば、安心して審神者の仕事が出来る。
 歩『分かりました。やりましょう』
 笹「ありがとう。では早速、審神者としての名前と初期刀を選んでくれ」
 そう言って、笹塚さんは鞄から5振りの刀を取り出した。どれも一目見ただけで、名刀だというのが分かる。
 歩『審神者の名前は、神原でどうでしょう?』
 笹「ああ、分かった。さあ、相棒の選んで」
 う~ん、悩むなぁ~。そんな時、頭に声が響いた。
 ?(俺を選んで、主。俺はアンタの目の前にいる刀だよ)
 歩(名前、教えてくれる?)
 ?(俺は、加州清光。川の下の子だよ)
 その声に導かれるまま、一番手前の刀を手に取り笹塚さんに告げた。
 歩『笹塚さん。これに決めました』
 笹「加州清光か。見る目があるね、新選組の沖田総司の愛用の刀を選ぶとは」
 あの沖田総司が愛用していた刀か。気に入った。
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