イケメン貴公子のとろけるキス
◇◇◇
「そろそろお腹が空かない?」
なんていうグッドタイミングだ。
ルカときたら、私の腹時計まで感知してしまうらしい。
本場のパスタが食べたいとねだる私を、ルカは観光客にもあまり知られていないお店へと連れて行ってくれた。
お昼時よりも少し早い時間帯なのに、店内は既に満席状態。
それでも、なんとかふたり分だけ空いた席に腰を落ち着けた。
「疲れてない?」
「大丈夫。ありがとう」
足、痛くない?
喉は乾かない?
何度となく気にかけてくれるルカの言葉が、すごく嬉しい。
上辺だけじゃなく、内から出てくるフェミニストのオーラに圧倒されそうになる。
それでも、少しずつ慣れてきた気はする。
イタリア女性とまではいかなくても、ちょっとは優雅な微笑みで返せるようになったかな。
「それね、ローマが発祥なんだ」
運ばれてきたカルボナーラをルカが指差す。