イケメン貴公子のとろけるキス
あきれ顔の滝本くんは、不機嫌そうに口をへの字に曲げた。
「ったく、ミナって面倒くせー」
「そこまで言わなくても……」
自分でだって、この性格を持て余してはいるけれど。
歩き出した滝本くんを追いかける。
「今夜は飲みすぎてるだろうから、ミナはもう帰れ」
「え? 滝本くんは?」
「俺はひとりで飲み直す。貸しイチな。ミナはちゃんと帰れよ」
滝本くんは人差し指を立てながら、ゆっくりとした足取りで私から遠ざかって行った。