イケメン貴公子のとろけるキス

あきれ顔の滝本くんは、不機嫌そうに口をへの字に曲げた。


「ったく、ミナって面倒くせー」

「そこまで言わなくても……」


自分でだって、この性格を持て余してはいるけれど。
歩き出した滝本くんを追いかける。


「今夜は飲みすぎてるだろうから、ミナはもう帰れ」

「え? 滝本くんは?」

「俺はひとりで飲み直す。貸しイチな。ミナはちゃんと帰れよ」


滝本くんは人差し指を立てながら、ゆっくりとした足取りで私から遠ざかって行った。




< 75 / 91 >

この作品をシェア

pagetop