イマカレモトカレ 永遠の愛は?


社内の音楽
静かな曲ばかりでいつの間にか
あたしの目は閉じていた。


うっすらの明かりで目が覚めた
えっ・・・。


目の前には大海原が広がっていた
ここは・・・貴弘の実家の近く
よく二人で眺めた海が広がっていた。


うそ・・・5時。


あたし熟睡してた?


横を見ると貴弘も椅子を倒して寝ていた。


「起きて!やばいよ
朝だよ」


「うーーんまだいいよ」


「ちょっと!まだいいとか
何を寝ぼけてるの?」


「お前もまだ寝ろ」


あたしの手を取り恋人繋ぎ。


「待って!この手は何?」


「えっ?昨夜から繋いでいたけど?
乃愛が『手を繋いでて』って言うから
仕方なしに繋いでたんだけど
そうしたらお前はスースーと寝てしまうし
どこかに入って寝るわけも行かないだろ
だから走って走って
こんなところまで来た」


「わ・・・何かごめん
でも手を繋いでとかは言ってない」


「はいはい
じゃあ帰りますかね」


「そのまま仕事へ行こうかな?」


「うん?着替えとか風呂とか」


「帰っても時間ないし
ネカフェでシャワーでもするわ」


「会社の近くまで送るわ」


貴弘よかったのかな?
家に帰らなくて・・・。


きっと貴弘もそのまま会社だよね。





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