オフィスの野獣と巻き込まれOL
見せてもらったけど。
手紙の意味は、さっぱり分からなかった。
正直に言うと、亜美が説明してくれた。
本社の経理部が、地方の工場によくわからない、不可解な作業を頼んだと言うのだ。
『私、上司に渡す前に、山科君に見せたの。そうしたら、堀川課長がすぐに現地に行くっていう事になったのよね?』
山科君が頷く。
亜美は、彼にアイコンタクトで伝える。
よかった。二人とも通じあってる。
うまく行ってるみたいだ。
なんだかんだ言って、山科くん。嬉しそうじゃん。よかったね、亜美。
山科君が話をつづけた。
『現地の担当者は、新しく買い取った工場は、これまでと勝手が違う。
一度、見に来て欲しいって言ったんだ。
重役たちには、こっちの動きを知られたくない。
だから、表立って出張には出来ない。
有給取って行くことになったのもそのせいだよ』
出張なのに、有給を取れって言われて、反発したんだけど。
課長は何も説明してくれなかった。
『嫌なら、来なくていいぞ』その一点張りだった。