オフィスの野獣と巻き込まれOL
「お待たせしました……」
橋本さんが戻って来て、頼んだものを受け取ると、課長が声をかけた。
「早速、工場の方を見に行くか」
橋本さんを先頭に事務所を出る。
最初に、敷地内の奥にある倉庫を目指して歩く。
課長はもう、図面なんて頭に入ってるんだろうけど、橋本さんの前で拡げて見てる。
四角い土地に、箱型の大きな建物が立っている。
その手前に、管理事務所とトタン屋根のプレハブの建物がある。
その奥に、ひときわ大な建物が立っている。
私はこれが工場だと思っていたけれど、それは違った。
この建物は倉庫だっのだ。
工場が建っていた場所は、今はコンクリートで固められている。
今は、更地のままだ。
敷地の上には、なにも建っていない。
「ここには元々、大きな工場が建っていたのですが、老朽化で取り壊されました。
私たちも、すぐにも、新しい工場が建つものだと期待していたのですが……」
橋本さんは、更地になったままの地面を見つめていた。