オフィスの野獣と巻き込まれOL
お昼を食べてから、デッキでずっと話し込んでしまった。

ずいぶん、時間が経っている。

人の流れがゆったりしているから、気持ちまでゆったりしてしまった。


気が付いた時には、すでにホテルに戻った方がいい時間になっている。

「すみません、一方的に話をしてしまって」

言葉を切ってから、もう一度時計を見る。

「全然、大丈夫ですよ」


「なんだあ、もうこんな時間か。
他にも、いろいろ案内しようと思ってたのに。すみません……」

橋本さんが頭を下げて謝った。

「それは、またの機会におねがいしますね」

「では、行きましょうか?」

車に乗り込んで、何気なく携帯を見たら山科君からメッセージが来ていた。

――こっちは、片が付いたから部屋は、キャンセルして東京に帰るね。

「ええっ?」

「どうかしましたか?」

「いいえ」
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