オフィスの野獣と巻き込まれOL

ホテルに戻ると、ロビーで山科君が出迎えてくれた。

課長はその場にいなかった。

「どういうことなの?」

「説明した通り。午前中で話がついちゃった。
細かいところは全部、会計士さんが見てくれるから。こっちは、それをチェックすればいいんだ」

「なるほど」

もう一泊する予定だったけど、早く用事が済んだなら仕方がない。

「何で?美帆が一緒に帰るの?」

「何でって、仕事が済んだから帰るんじゃないの?」

「俺の仕事は終わってるけど。課長はまだじゃないかな」

「課長の仕事?何、それ」

課長が別の仕事を持っていて、山科君と行動を別にするなんて聞いていなかった。

まったく。

私は、たいして課長の役に立たないけど。

こんなに無視しなくてもいいのに。

「ごめん、事情はよく知らないんだ。課長がそう言っていただけだから。

それに、俺一人だけ病欠でここに来たから。さすがに、明日は出しないとね」



< 205 / 349 >

この作品をシェア

pagetop