オフィスの野獣と巻き込まれOL
ホテルに戻ると、ロビーで山科君が出迎えてくれた。
課長はその場にいなかった。
「どういうことなの?」
「説明した通り。午前中で話がついちゃった。
細かいところは全部、会計士さんが見てくれるから。こっちは、それをチェックすればいいんだ」
「なるほど」
もう一泊する予定だったけど、早く用事が済んだなら仕方がない。
「何で?美帆が一緒に帰るの?」
「何でって、仕事が済んだから帰るんじゃないの?」
「俺の仕事は終わってるけど。課長はまだじゃないかな」
「課長の仕事?何、それ」
課長が別の仕事を持っていて、山科君と行動を別にするなんて聞いていなかった。
まったく。
私は、たいして課長の役に立たないけど。
こんなに無視しなくてもいいのに。
「ごめん、事情はよく知らないんだ。課長がそう言っていただけだから。
それに、俺一人だけ病欠でここに来たから。さすがに、明日は出しないとね」